エリアより先に駅で選ぶ
都心をぐるりと囲むJR山手線は一周およそ1時間で、新宿、渋谷、池袋、上野、東京、品川を結んでいます。山手線の駅や大きな地下鉄の乗換駅から数分の宿なら、たいていの観光地へ乗り換え1回以内で行けます。安くても小さな駅から徒歩15分の宿だと、その道のりを毎日2往復することになります。
空港との位置関係も考えておきましょう。成田からの電車は上野、日暮里、東京駅に着き(成田エクスプレスには新宿や渋谷まで直通する列車もあります)、羽田は京急線で品川、モノレールで浜松町とつながっています。終電はおおむね0時前後なので、夜遅くまで遊ぶつもりなら、遊ぶエリアに泊まるか、少なくとも同じ路線上に宿を取ると安心です。
- 実際に使う出口までの徒歩時間を確認しましょう。新宿のような大きな駅は出口同士が10分離れていることもあります。
- 予約サイトでは「都心からの距離」ではなく「駅からの距離」で並べ替えるのがおすすめです。
- 空港行きの電車と同じ路線に泊まれば、最終日にスーツケースを持って乗り換えずに済みます。
新宿・渋谷・池袋・六本木:西側のエリア
初めての東京なら新宿がいちばん使いやすい拠点です。乗降客数世界一の駅にJR、地下鉄、私鉄が集まり、富士山や箱根方面の高速バスは駅直結のバスタ新宿から出ています。ホテルの価格帯も幅広くそろっています。歌舞伎町のある東口側は深夜までにぎやかで、南口や西口の高層ビル街のほうが落ち着いており、家族連れにも向いています。
渋谷は買い物、カフェ、クラブ、原宿への散歩にいちばん近く、新宿より若い雰囲気です。ただしホテルは少なめで割高なことが多く、駅は長期の再開発中なので乗り換えに歩く距離が長くなりがちです。山手線の北の端にある池袋はコスパ重視の選択肢で、JR、地下鉄、私鉄が乗り入れ、アニメショップやサンシャインシティがあり、同じクラスの部屋でも新宿より安いことがよくあります。
六本木は夜遊びとアートの街で、森美術館や国立新美術館が近く、外国人の多い街です。山手線は通っていないので日比谷線と大江戸線が頼りで、週末の夜は大通りがかなりにぎやかです。ホテルは高価格帯が中心です。
銀座・東京駅・浅草・上野・品川
銀座と東京駅周辺(丸の内、日本橋)は都心の真ん中で、洗練されていて夜は静かです。東京駅は新幹線の主要ターミナルで成田エクスプレスの発着駅でもあるので、新幹線で日帰り旅行を重ねるなら最も便利です。ホテルは中価格帯から高価格帯が中心で、食事の選択肢は豊富ですが、夜の街は西側より早めに静かになります。
浅草は下町の雰囲気が残るエリアで、浅草寺や路地、和風の宿、ゲストハウスが多く、手ごろな宿を探しやすい場所です。都営浅草線には成田や羽田へ直通する電車もあり荷物があるときに便利ですが、新宿や渋谷へは時間がかかります。上野は秋葉原から山手線で数分の距離にあり、上野公園や美術館・博物館、アメ横に近く、京成上野駅から成田行きのスカイライナーが出ています。
品川は大きなホテルが並ぶビジネス街で観光地は少なめですが、新幹線が停まり、京急線なら羽田まで15分ほどです。羽田発着の旅や、京都方面へ新幹線で向かう旅には最適です。
静かな穴場エリアと、目的別の選び方
2回目以降の東京や、夜は静かに過ごしたい人は、大きなターミナルから少し外れたエリアもおすすめです。東側の人形町や蔵前は手仕事の店やコーヒー、老舗の飲食店があり、浅草や東京駅へもすぐです。神楽坂は石畳の路地と小さな名店が魅力で、恵比寿は渋谷の隣の山手線駅ながら大人っぽく落ち着いています。中央線で西へ進んだ吉祥寺は大きな公園があり、多少移動に時間がかかってもいい長期滞在に向いています。
家族連れには、エレベーターが多く出口の広い大きな駅の近くで、広めのファミリールームやアパートメント型の部屋がある宿が向いています。予算を抑えたい一人旅なら、上野、浅草、池袋周辺が選択肢の多いエリアです。
- 夜遊び重視:新宿、渋谷、六本木なら終電を気にせずに済みます。
- 家族旅行:東京駅、品川、西新宿、または上野公園や動物園に近い上野。
- 節約旅:上野、浅草、池袋、蔵前のゲストハウス。
- 成田の早朝便なら上野か日暮里(スカイライナー)、羽田の早朝便なら品川か浜松町。
- 新幹線で日帰り旅行が多いなら東京駅か品川。
ホテルの種類、部屋の広さ、チェックインと荷物
東京の宿の中心はビジネスホテルです。駅近で清潔、効率よく作られたチェーンが多く、部屋はコンパクトです。シングルは10〜15平方メートル前後、ダブルやツインでも20平方メートル未満が多く、大きなスーツケースを2つ広げると床がほぼ埋まります。セミダブルベッドは2人利用で売られていても、海外のダブルベッドより幅が狭いので注意しましょう。大浴場付きのチェーンもあり、よく歩いた日にはありがたい存在です。
カプセルホテルは寝るためのカプセルを借りる形で、荷物はロッカーに入れます。男性専用の施設や、女性専用フロアを設けた施設が多く、大きなスーツケースが入らないこともあるので予約前に確認を。旅館は畳の部屋に布団、浴衣があり、食事の時間が決まっていることが多い和風の宿です。都心には数が少なく、浅草や上野周辺、そして箱根などの旅先に多くあります。民泊は届出が必要で、営業できるのは年間180泊までです。合法な物件には届出番号が表示されています。
チェックインは15時から、チェックアウトは10時か11時が一般的です。ほとんどのホテルはチェックイン前やチェックアウト後も荷物を預かってくれますし、空港やホテルのフロントの手荷物配送カウンターからスーツケースを次の宿へ送ることもでき、たいてい翌日に届きます。東京都では一定額以上の宿泊料金に対して、1人1泊ごとに少額の宿泊税がかかり、ホテルで支払います。2027年4月からは、1人1泊13,000円以上の宿泊に宿泊料金の3%がかかる方式に変わり、民泊や簡易宿所も対象になります。
- 部屋名だけでなく、ホテル公式ページで広さ(平方メートル)とベッド幅を比べましょう。
- 朝早く着いたらフロントに荷物を預けて出かけるのが正解です。大きな駅のコインロッカーは午前中に埋まります。
- 旅館は夕食付きが多いので、夜遅くなりそうなら予約時に食事の時間を確認しましょう。
- 京都や箱根へ移動するなら、スーツケースは先に送って身軽に動けます。