Suica・PASMOと運賃の払い方
東京では、チャージ式のICカードで払うのが基本です。JR東日本のSuicaと、私鉄・地下鉄各社のPASMOは役割がまったく同じで、改札でタッチするだけで正しい運賃が引かれ、都内のほぼすべての電車、地下鉄、バスで使えます。コンビニ、自販機、コインロッカーの支払いにも使え、チャージは駅の券売機で現金でできます。
半導体不足で一時期は無記名カードが買いにくくなっていましたが、2025年3月から通常のSuicaとPASMOのカードが駅の券売機で再び買えるようになりました。iPhoneなら、どの国で買った機種でもApple WalletにSuicaやPASMOを追加できます。訪日客向けにはJR東日本が2025年3月に「Welcome Suica Mobile」アプリを出しており、180日間使えるSuicaを発行できます。Androidは日本で販売された機種でないと基本的に使えないため、海外のAndroidを使う友人にはカードをすすめてください。
2026年3月からは、東京メトロ、都営、京王、小田急、東急、京急などの対応改札で、タッチ決済のクレジットカードでも乗れるようになり、対応会社どうしの乗り継ぎも1枚で通れます。ただしJR、京成、東京モノレールは非対応で、クレジットカードで入ってICカードで出ることもできません。旅行者にはやはりICカードがいちばん無難です。
- 改札で止められたら、たいていは残高不足です。出口改札の横にある精算機でチャージしてから通りましょう。
- カードは1人1枚が必要です。2人分を1枚でタッチすることはできません。
JR、東京メトロ、都営、私鉄の違い
東京の鉄道は、大きく4種類の事業者でできています。JR東日本は山手線、中央線、総武線、京浜東北線など、主要な乗換駅を結ぶ地上の路線です。東京メトロ(9路線)と都営地下鉄(浅草線、三田線、新宿線、大江戸線の4路線)を合わせたものが地下鉄網です。小田急、京王、東急、西武、東武、京成、京急などの私鉄は、新宿、渋谷、池袋といったターミナルから郊外へ延びており、多くは地下鉄に直通運転しています。
観光の軸になるのは山手線です。30駅をつなぐ環状線で、1周はおよそ1時間。新宿、渋谷、原宿、品川、東京、秋葉原、上野、池袋を結んでいます。内回り(反時計回り)と外回り(時計回り)があるので、目的地に近いほうを選びましょう。
会社が分かれていることが大事なのは、運賃が会社ごとに計算され、フリーパスも基本的にその会社の路線しかカバーしないためです。ICカードなら意識する必要はありませんが、地下鉄のパスで山手線に乗れない理由はここにあります。
- 駅名標や車内放送には英語もあり、駅ごとに路線記号と番号(例:G09)が振られています。
東京サブウェイチケットと、パスがいらない場合
「Tokyo Subway Ticket」は、東京メトロと都営地下鉄の全線が初回利用から24時間、48時間、72時間乗り放題になるきっぷです。2026年3月からの価格は大人で約1,000円、1,500円、2,000円、子どもはその半額です。購入できるのは訪日外国人と、東京都と近隣7県以外に住む国内旅行者です。東京メトロのサイトでQRチケットとして買えるほか、スカイライナーや京急の空港アクセスとのセット券もあります。
地下鉄1回の運賃は数百円なので、1日に4回以上乗るなら元が取れます。一方でJRは対象外なので、山手線中心の日には向きません。逆にジャパン・レール・パスは山手線に乗れても地下鉄には乗れず、東京だけの滞在ではまず割に合いません。
- 買う前に、典型的な1日のルートをアプリで調べて運賃を足してみましょう。
- 24時間は購入時ではなく最初に改札を通った時から数えます。午後に使い始めれば翌朝まで使えます。
- JR中心の日は、Suicaでそのまま払うのがいちばん簡単です。
乗換アプリ、大きな駅、ラッシュアワー
Googleマップは東京の電車にも強く、乗換や運賃も出ます。国内で定番の「乗換案内」(ジョルダン)やNAVITIMEは、終電や別ルートの確認に便利です。どの路線から乗るかで正解が変わるので、駅に入る前に調べておきましょう。
新宿、東京、渋谷のような大きな駅は出口が何十もあり、路線の乗換だけで10分歩くこともあります。ホームを出る前に、黄色い案内板で出口の名前や番号(A2、東口など)を確認しておくと、地上で迷わずに済みます。会社が違う路線どうしは、駅の外に出ず乗換改札を通るだけの場合もあります。
平日の朝7時半から9時半ごろと夕方は通勤ラッシュで、主要路線はかなり混みます。大きなスーツケースがある日はこの時間帯を避けるのが無難です。多くの路線では朝のラッシュ時に女性専用車両があり、ホームと車両に表示があります。小学生以下の男の子や、体の不自由な方とその介助者も乗れます。優先席は車両の端にあり、車内では電話は控えてマナーモードにするのが一般的です。
- ホームの乗車位置の線に沿って並び、降りる人を先に通しましょう。
- 東京ではエスカレーターの左側に立つ人が多いですが、駅では両側に立ち止まって乗るよう呼びかけています。
終電、タクシー、バス、荷物
都心から出る終電は多くの路線で0時から0時半ごろですが、郊外への乗り継ぎはもっと早く終わることがあります。始発は朝5時ごろからです。終電は改札の前ではなく、夕食のときにアプリで確認しておきましょう。乗り遅れたときの過ごし方は、深夜の帰り方のページにまとめています。
タクシーはどこでもつかまり、メーター制で清潔、安全です。後部ドアは自動で開閉します。22時から5時までは2割の深夜割増がかかります。アプリはGOがいちばん使われていて英語にも対応し、Uberでも都内のタクシーを呼べます。駅と駅のあいだは路線バスが便利で、23区内の都営バスは均一運賃、前から乗ってICカードをタッチします。
荷物は、多くの駅にコインロッカー(ICカード対応も多い)があり、大きな駅には有人の荷物預かりもあります。ホテルや空港のカウンターから次のホテルへスーツケースを宅急便で送れば、たいてい翌日には届き、混んだ電車での移動がぐっと楽になります。東海道新幹線では、3辺の合計が160〜250cmの荷物は特大荷物スペースつきの座席の事前予約が必要です。
- 週末の大きな駅では、午前中のうちにコインロッカーが埋まることがあります。