ラーメンと券売機
東京のご当地ラーメンといえば醤油ラーメン。鶏ガラと豚の澄んだスープに細い縮れ麺、チャーシュー、メンマ、海苔がのった一杯です。そのまわりに全国の味がそろっています。九州の濃厚な豚骨、札幌の味噌、あっさりした塩、横浜生まれでほうれん草と海苔がのる家系、そして冷たい太麺を熱々の濃いつけ汁にくぐらせるつけ麺。つけ麺を食べ終えたら「スープ割り」を頼むと、残ったつけ汁を割って飲めるようにしてくれます。
多くの店は入口の券売機で注文します。お金を入れ、ラーメンとトッピングのボタンを押し、食券を店員に渡すかカウンターに置きます。古い機械は現金のみで千円札しか使えないこともありますが、新しい機械は交通系ICやQR決済にも対応しています。店によっては麺の硬さ(カタメなど)や味の濃さを聞かれます。音を立ててすするのは普通ですが、食べ終わって長居はしないのがラーメン店のマナーです。
- 行列のある店では最後尾に並びます。先に食券を買う店もあるので、前の人の動きを見ましょう。
- 替え玉は残ったスープに追加する麺のこと。豚骨ラーメンの店でよく見かけます。
寿司は三通り:回転、立ち食い、カウンター
まずは回転寿司が気軽です。席のタッチパネルで注文し(多くは英語にも切り替え可)、皿はレーンか特急レーンで届きます。粉茶とお湯の蛇口、ガリの箱は席にあります。皿ごとの値段なので会計に驚くことはありません。
駅の近くや市場のまわりには立ち食い寿司があります。職人に一、二貫ずつ頼み、さっと食べて最後に会計。座る店よりかなり安く済むことも多いです。その対極にあるのが、おまかせで握りを順に出すカウンターの店。人気店は数週間前の予約が必要で、店の予約ページや予約サービスを使い、キャンセル規定も厳しめです。
握りは手で食べてかまいません。醤油はシャリではなくネタの側に少しだけつけ、一口で食べられれば理想です。本格的なカウンターの店では職人がすでに煮切りを塗っていることが多いので、醤油はいりません。朝の寿司なら、築地場外市場や豊洲市場の飲食店が定番です。
天ぷら、そば、もんじゃ、焼き鳥
天ぷらのカウンターでは、職人が一品ずつ揚げ、揚げたてを敷紙の上に置いてくれます。大根おろしを入れた天つゆか、塩でどうぞ。天ぷらをご飯にのせて甘いタレをかけた天丼は手ごろな一品で、チェーン店が街中にあります。そばは、ざるで冷たくつゆにつけるか、温かいかけそばで。駅の立ち食いそばは、東京でいちばん手早く安く済む食事のひとつです。座って食べるそば屋では、最後に出てくるそば湯をつゆに注いで飲みます。
もんじゃ焼きは東京の下町の味。だしに少しの小麦粉を溶いたゆるい生地にキャベツや具を入れ、テーブルの鉄板で焼きます。月島駅(有楽町線・大江戸線)から歩いてすぐの西仲通りには、もんじゃ店が何十軒も並びます。キャベツで土手を作り、真ん中に汁を流し、混ぜて薄くのばし、小さなヘラで鉄板から直接食べます。初めてなら、最初の一枚は店の人に焼いてもらうと安心です。
炭火で焼く焼き鳥は、タレか塩で頼みます。いちばんおいしく感じるのは駅前の横丁。新宿西口の思い出横丁や、有楽町の高架下の店がその代表です。小さな店は席が少なく、現金のみでお通しが出ることも多いです。
- そばは強いアレルギーを起こしやすい食材で、そば店ではうどんなどほかの麺も同じ湯でゆでます。気になる人は伝えましょう。
- もんじゃは明太子もちが、初めての人によくすすめられる定番です。
デパ地下、コンビニ、喫茶店、和菓子
デパ地下はデパートの地下の食品フロア。弁当、寿司、天ぷら、惣菜、パン、果物、和菓子がきれいに包まれて並びます。閉店前の一時間ほどは惣菜が値引きされることもよくあります。売り場で食べるのは基本的にできないので、公園やホテルに持ち帰りましょう。
コンビニも東京の食の一部です。セブンイレブン、ファミリーマート、ローソンには、番号順にフィルムを引いて開けるおにぎり、たまごサンド、レジ横の揚げ物、寒い季節には多くの店でおでんが並びます。弁当を温めるか聞かれたら、うなずくだけで大丈夫です。
朝ごはんなら喫茶店へ。ハンドドリップのコーヒーを出す昔ながらの店で、午前中はモーニングセットとして厚切りトーストとゆで卵をコーヒーの値段で出してくれるところが多いです。和菓子はあんこ、米粉、寒天などで作る伝統のお菓子。練り切りのように季節の形をしたものもあれば、どら焼きや大福のような普段のおやつもあります。緑茶と一緒に味わうためのもので、浅草などの下町には今も手作りの老舗があります。
注文、行列、支払い、食事制限
席に着くと、たいていおしぼりと無料の水かお茶が出ます。店員を呼ぶときは手を挙げて「すみません」、またはテーブルの呼び出しボタンを押します。チップは不要で、会計は入口のレジでするのが一般的です。同じ店でも昼の定食は夜よりずっと安く、昼と夜の間に休む店も多いです。人気店では最後尾に並び、まだ来ていない友人の場所取りはしません。チェーン店やデパートではカードやスマホ決済が普通になりましたが、小さな店は現金のみのことがよくあります。
ベジタリアンの食事は思ったより難しく、かつお節のだしがほとんどの汁物やタレに使われているため、肉が見えなくても魚が入っていることがあります。精進料理は完全に植物性です。東京観光財団は、ヴィーガン・ベジタリアン向けの飲食店ガイドを無料でGO TOKYOのサイトに公開しています。ハラールやムスリムフレンドリーの店も都心では見つけやすく、ハラールのラーメン店もあります。ただし基準は店によって違い、認証を受けた店もあれば、豚肉とアルコールを使わないだけの店もあります。醤油やみりんにはアルコールが含まれることがあるので確認しましょう。
- ベジタリアンの友人と行くなら、注文時に「肉も魚も、だしも使っていない料理はありますか」と聞くと伝わりやすいです。
- 英語メニューは頼むと出てくる店も多いです。