豊洲市場とは
豊洲市場は、江東区の埋立地にある水産物と青果の中央卸売市場です。2018年10月に築地市場の卸売機能とせりがここへ移り、敷地は旧築地市場のおよそ2倍あります。築地場外市場の店や食堂は元の場所に残ったので、いまは築地と豊洲を別々に訪ねることになります。
ここはまず、働く人のための市場です。売り買いは1階の売場で行われ、見学者は上の階の見学者通路や窓から様子を眺めます。卸売場は業者向けなので、せり場の魚を一般の人が買うことはできませんが、場内の飲食店で食事をしたり、物販店街で調理道具や食材を買ったりはできます。
見どころ:デッキでつながる3つの街区
市場は3つの街区に分かれ、市場前駅から延びる歩行者デッキでつながっています。入場はデッキから各街区1か所ずつです。水産卸売場棟にはマグロのせり場があり、2階の見学者通路からガラス越しに見下ろせます。隣の管理施設棟には、市場の仕組みを紹介するPRコーナーがあります。
道路をはさんだ水産仲卸売場棟は、せり落とされた魚が料理店や鮮魚店へ売られていく場所です。上の階には、場内に約40ある飲食店の多くと、包丁、昆布や鰹節などのだし材料、玉子焼、漬物、調理道具の専門店が約70店並ぶ「魚がし横丁」があります。青果棟にも見学者通路と飲食店があり、築地時代から続く大和寿司もここにあります。
いちばん有名な寿司大は水産仲卸売場棟にあり、ほかにも海鮮丼、天ぷら、とんかつ、カレー、夜明け前から開く喫茶店がそろいます。屋上には、湾岸を見渡せる芝生の緑化広場もあります。
- 見学者通路では、ベンチも含めて飲食禁止です。食事は店内でどうぞ。
- 飲食店の多くは夜明け前に開き、昼過ぎには閉まります。魚がし横丁はお昼ごろまでです。
- 有名店は数時間待ちになることもあります。空いている店の海鮮丼も十分においしいです。
豊洲市場の一年
市場の一年は、年明け最初のせり「初せり」から始まります。例年1月の第1週に行われ、最高値のクロマグロがニュースになるのがおなじみです。年末年始は見学デッキの抽選を受け付けていませんが、2階の見学者通路は市場の開場日ならいつでも見学できます。
季節はカレンダーより魚で感じる市場です。脂ののったクロマグロは冬が旬で、春や秋にはその時季の魚が品書きに並びます。近年は秋に屋台の出る市場まつりが開かれ、隣の豊洲 千客万来では、広場で季節のイベントや夜市が一年を通して行われます。
湾岸の大きなイベントで予定が変わることもあります。たとえば東京湾の花火大会の日には、見学者コースや飲食物販エリアが早めに閉まったことがあるので、祭りの日に行くなら市場のお知らせを確認しておきましょう。
マグロのせり見学、休市日、時間帯
マグロのせりは2通りの方法で見学できます。2階の見学者通路は申込不要で、開場日は午前5時から入れます。床に並んだマグロとせりの様子をガラス越しに見下ろす形です。抽選制の見学デッキの見学時間がおおむね5時45分から6時25分なので、通路に行く場合もこの時間帯を目安にすると安心です。
より近くで見られるマグロせり見学デッキは、無料のインターネット事前抽選制です。月ごとの募集で、受付はおおむね前月の前半。1グループ5名まで、希望日は第3希望まで申し込め、当選するのは1日約100人です。0歳の赤ちゃんも1名に数え、代表者は中学生以上に限られます。当選したら当日は全員が顔写真付きの身分証(海外からの旅行者はパスポート)を持ち、午前5時30分に管理施設棟3階のPRコーナーに集合します。撮影はできますがフラッシュは禁止で、当日参加やキャンセル待ちはありません。
休市日は日曜、祝日、多くの水曜日と年始の数日です。休市日は飲食店も含めて入場できないので、出かける前に公式サイトの市場カレンダーを確認してください。隣の千客万来は休市日も営業しています。
- 抽選に外れても、2階の見学者通路は人数制限なし、申込なしで見学できます。
- 見学デッキに当選したら、午前5時30分に着ける行き方を前の晩に確認しておきましょう。
- 見学者用の駐車場はありません。ゆりかもめかバスで行きましょう。
アクセスと周辺
最寄りは、新橋からレインボーブリッジを渡り、お台場を通って豊洲まで走る無人運転の新交通ゆりかもめの市場前駅です。駅は歩行者デッキで市場と直結していて、徒歩約5分です。東京メトロ有楽町線なら豊洲駅でゆりかもめに乗り換えて2駅。都営バスや東京BRTの停留所も近くにあります。
2024年に市場の隣に開業した豊洲 千客万来は、あわせて回りやすい場所です。江戸の街並みを再現した飲食と物販の通り、寿司や海鮮丼のフードコート、箱根や湯河原から温泉を運んでいる24時間営業の東京豊洲 万葉倶楽部があります。8階の足湯庭園は無料で湾岸の景色を眺められ、休市日も営業しています。
ゆりかもめで1駅の新豊洲にはチームラボプラネッツ、さらに数駅先にはお台場の商業施設と海辺があります。同じ朝に築地場外市場とセットで回るのも定番です。