12月の東京はどんな季節か
12月は、一年のなかでも雨が少なく晴れの多い月です。気象庁の平年値では、日中の最高気温は月初めの14℃前後から月末には11℃前後へ、最低気温は6℃前後から2℃前後まで下がります。雨は少なく、12月に雪が降ることはめったにありません。空気が澄んでいるぶん、冷え込んだ朝には東京都庁の無料展望室など都内の高い場所から富士山が見えることもよくあります。
イルミネーションを見るのは夜なので、暖かいコートとマフラー、手袋を用意しましょう。屋内はどこも暖房が効いているので、中は脱ぎ着しやすい重ね着が便利です。日の入りは16時半ごろで、観光には早いものの、イルミネーションにはちょうどいい時間です。とても乾燥するので、リップクリームとハンドクリームもあると助かります。
- イルミネーションがいちばんきれいなのは、日没直後の空がまだ青い30分ほどです。
- 12月に国民の祝日はありません。天皇誕生日は2020年から2月23日になりました。
イルミネーション、クリスマスマーケット、イブの夜
12月にはほとんどの大型イルミネーションが点灯しています。丸の内仲通りはシャンパンゴールドの光に包まれ、六本木ヒルズのけやき坂では光る並木の先に東京タワーが立ち、恵比寿ガーデンプレイスでは広場に巨大なバカラのシャンデリアが飾られます。木の小屋が並びホットワインやソーセージが楽しめるドイツ風のクリスマスマーケットは、六本木ヒルズや横浜赤レンガ倉庫で開かれ、大規模な「東京クリスマスマーケット」は会場を何度か移しており、近年は明治神宮外苑や芝公園で開かれています。街なかのイルミネーションの多くは無料ですが、入場料のかかるマーケットも増えています。
日本のクリスマスは家族の祝日というより季節のイベントです。イブはカップルの夜で、レストランは何週間も前から予約で埋まり、特別コースに切り替わる店も多く、六本木、表参道、丸の内はその夜とても混みます。家ではクリスマスケーキ、そしてフライドチキンが定番です。12月25日は普通の平日で、26日になるとお店の飾りは一気にお正月に変わります。
- 12月前半の平日夜は、クリスマス直前の週末よりずっと空いています。
- マーケットの近くでも街なかのゴミ箱は少なめです。カップや包み紙用に小さな袋を持っておきましょう。
忘年会シーズン、コンサート、終電
12月は忘年会のシーズンです。会社や友人グループの忘年会は11月下旬から仕事納めまで続き、週末だけでなく平日の夜も居酒屋は満席になりがちです。ピークは金曜日。人気の店で食事をしたいなら早めに予約を。団体向けの宴会コースだけになる店もあります。
コンサートのシーズンでもあります。都内のオーケストラが年末の風物詩「第九」をはじめ、メサイアやクリスマスプログラムを演奏し、人気の公演は完売します。忘年会や公演のあとは帰り方を考えておきましょう。終電は0時前後で、12月はご機嫌な会社員でいっぱいになります。金曜の夜はタクシーもつかまりにくいので、少し早めに切り上げるか、もう一杯頼む前に終電を確認しておくと安心です。
- 乗換アプリで駅名と「終電」を検索すれば、その夜の最終電車がすぐわかります。
- 金曜の22時以降はホームが混みます。ホームの端から離れて立ち、まわりの人との間隔にも気を配りましょう。
年の瀬の市とファンイベント
昔ながらの東京には、12月ならではの行事の暦があります。毎年12月15日と16日には、1578年から続く「世田谷ボロ市」が東急世田谷線の上町駅と世田谷駅の近くの通りで開かれ、骨董、古道具、着物、食べ物などの露店が何百と並びます。12月17日から19日は浅草寺の「羽子板市」で、正月の縁起物の飾り羽子板が売られます。年末の数日間、上野のアメ横は正月用の海産物や食材を買う人でごった返します。
ファンにとっても大きな月です。集英社のマンガ誌のイベント「ジャンプフェスタ」が月の後半に千葉の幕張メッセで開かれ、年の最後には同じ会場でロックフェス「COUNTDOWN JAPAN」が行われます。同人誌の巨大な即売会「冬のコミックマーケット」も年末に東京ビッグサイトで開かれ、日ごとにチケットかリストバンドが必要です。
- ボロ市と羽子板市の露店は現金が基本です。小銭と千円札を用意しましょう。
- 冬のビッグサイトの待機列は海からの風が冷たいです。重ね着と足元の防寒を。
年末年始の休業と大晦日
最後の1週間で、街はゆっくり休みに入ります。官公庁は12月29日から1月3日まで休み、美術館や博物館の多くは12月28日ごろから年明けまで休館し、小さな飲食店や個人商店も12月29日か30日ごろから休みに入るところが多くなります。コンビニ、チェーンの飲食店、大きな駅の店は営業していて、森美術館のように近年は年末年始も開館している美術館もあります。12月28日から30日ごろは帰省ラッシュで、東京から出る電車、飛行機、高速道路がいちばん混むので、国内旅行の予約は早めに。
大晦日は、街で騒ぐ夜というより家族で静かに過ごす夜です。年越しそばを食べ、紅白歌合戦を見て、真夜中が近づくとお寺へ除夜の鐘を聞きに行きます。芝公園の増上寺では門の向こうにライトアップされた東京タワーを望みながら鐘がつかれ、大田区の池上本門寺では整理券を配って参拝者が鐘をつけるようにしてきました。渋谷のスクランブル交差点では何年も公式のカウントダウンは行われておらず、夜間の路上飲酒も禁止です。大晦日は臨時の深夜列車を出す路線もありますが、すべてが終夜運転するわけではないので、深夜3時の帰り道を当てにする前に各鉄道会社の運行計画を確認しましょう。
- 12月28日から1月3日に出かけるときは、「年末年始休業」の案内がないか必ず確認を。
- 人気のお寺は大晦日の22時ごろから混み、寒い中で長く立ち止まることになります。しっかり防寒を。