冬:イルミネーション散歩とクリスマスマーケット
11月上旬から中旬になると、イルミネーションが東京の通りを夜の散歩道に変えてくれます。東京駅と有楽町のあいだ、シャンパンゴールドの光に包まれる丸の内仲通りが定番で、六本木ヒルズのけやき坂では光の並木の先に東京タワーが見えます。散歩にはドイツ風のクリスマスマーケットを組み合わせて。六本木ヒルズのものは都内でも歴史の長いマーケットのひとつで、より大きな東京クリスマスマーケットは年によって会場の公園が変わってきたので、その年の場所を確認しましょう。
日本のクリスマスイブは、家族より恋人の夜です。景色のいいレストランやホテルのディナーは予約で埋まり、有名なイルミネーションも混み合い、12月23日から25日はシーズンでいちばんの人出になります。落ち着いて過ごしたいなら12月前半の平日の夜に行くか、1月、2月まで続くイルミネーションを選ぶのがおすすめです。
- 12月24日のディナーはできるだけ早く、目安は1か月前に予約を。その夜はコースのみという店も多いです。
- 写真がきれいに撮れるのは日没後の30分ほど。12月の日没は16時半ごろです。
夜景と展望台
夜景はいちばん手軽なデートで、お金もかかりません。新宿の東京都庁45階の展望室は無料、予約不要で、夜まで開いています。有料ならもう一段上の体験も。渋谷スクランブルスクエアの屋上にある渋谷スカイはスクランブル交差点の上の屋外展望台、六本木ヒルズの東京シティビューからは東京タワーが正面に見え、東京スカイツリーは都内でいちばん高い場所から街を見渡せます。
いちばん人気は夕暮れどきなので、時間指定のチケットならその枠を早めに押さえ、ブルーアワーから完全に暗くなるまでゆっくり過ごしましょう。遠くまで見えるのは冬の晴れた夕方、とくに雨上がりで、条件がよければ日没前に富士山が見えることもあります。
- 渋谷スカイは日没の時間帯から売り切れます。日没の1時間ほど前の枠なら、昼、夕暮れ、夜景をまとめて楽しめます。
- 都庁の展望室は入口で手荷物検査があります。平日の夜のほうが空いています。
夜の庭園と、夜まで開いている美術館
晩秋には、東京の日本庭園のいくつかが夜間開園して紅葉をライトアップします。いちばん有名なのは駒込の六義園で、照らされた木々が池に映り込みます。春にはしだれ桜のライトアップもあります。街なかとは思えないほど静かでゆったりした時間が流れ、平日の夜は週末よりずっと落ち着いています。
美術館も夜のデートにぴったりです。六本木ヒルズの最上階にある森美術館は長年、火曜日以外はたいてい22時まで開いていて、現代アートを見たあとに同じタワーで夜景も楽しめます。上野の美術館・博物館にも金曜・土曜の夜に開館時間を延ばしてきたところがあるので、夜間開館のある展覧会を一覧でチェックしてみてください。
- 近年のライトアップは夜ごとのチケット数に限りがあります。できればオンラインで事前に買い、平日の夜を選びましょう。
ライブ:ジャズクラブとライブハウス
東京は世界でも指折りのジャズの街です。南青山のブルーノート東京や丸の内のコットンクラブは食事をしながらショーを楽しむ店で、国内外のアーティストがテーブル席の前で演奏します。街のあちこちにある小さなジャズバーでも、ほぼ毎晩チャージ制でライブがあります。新宿ピットインは何十年も日本のジャズの拠点であり続けています。
もっとにぎやかなのがよければ、下北沢、高円寺、渋谷のライブハウスへ。ほぼ毎晩インディーバンドが出演し、当日券で入れることも多いです。気軽で安く、観光客があまり足を運ばない街の顔も見られるデートです。
- ライブハウスはたいてい入口で1ドリンク代がかかり、現金払いが基本です。千円札を用意して。
- 大きなジャズクラブのディナーショーは事前予約を。指定席か自由席かも確認しておきましょう。
夏:ビアガーデンと浴衣で花火
春の終わりから秋のはじめにかけて、デパートの屋上や公園にビアガーデンがオープンし、時間制の飲み放題プランも多くあります。明治神宮外苑の森のビアガーデンは、木々に囲まれた広い屋外でバーベキューとお酒を楽しめる長年の人気店で、ふたりでのんびり過ごすのにちょうどいい場所です。
夏の定番デートといえば、浴衣で行く花火大会。浅草などのレンタル店で浴衣を着付けてもらい、7月下旬から8月にかけて隅田川、江戸川、神宮外苑などの大きな大会へ。無料の場所で見るなら何時間も前に着く必要があり、有料席や屋形船の食事つきクルーズなら開始直前に行っても大丈夫です。
- 花火の日は浴衣レンタルが一年でいちばん混む日です。早めに予約し、着るときは左の身頃を上に。
- 下駄は慣れが必要です。絆創膏を持ち、いつもより歩く距離を短めに。
ふたりで何かをつくる体験教室
体験教室なら話のきっかけも、持ち帰る思い出もできます。都内の陶芸教室では電動ろくろの体験レッスンがあり、作った器はあとで焼き上げて受け取りか発送になります。料理教室ではすしやラーメン、家庭料理を習え、和菓子教室ではあんで季節の練り切りをつくり、最後にお茶といっしょにいただきます。茶道、生け花、書道はもっと静かな選択肢で、雨の日にも向いています。
英語で受けられる教室も多く、オンラインで予約できます。小さな工房は席が少ないので、とくに週末は1、2週間前までに予約を。
- 陶芸は焼き上がりまで数週間かかります。すぐに帰国するなら、海外へ発送してもらえるか確認を。
テーマパークと、お台場の夕日
千葉県にある東京ディズニーランドと東京ディズニーシーは、言わずと知れた一日がかりのデート先で、どちらも夜まで開いていて、暗くなってからのショーもあります。多摩のサンリオピューロランドは屋内型なので雨の日も安心。冬には稲城のよみうりランドが関東最大級のイルミネーション「ジュエルミネーション」を開催していて、アトラクションを楽しんだ一日を光の中で締めくくれます。
お金をかけない夜なら、お台場で夕日を。お台場海浜公園からは、ビル群の向こうの空がオレンジに染まり、水の向こうでレインボーブリッジが灯ります。橋を渡るゆりかもめに乗るのも楽しみのうちで、近くの商業施設には夕食の店もたくさんあります。
- 東京ディズニーリゾートは日付指定のチケットで、週末や祝日は売り切れることがあります。事前にオンラインで購入を。
- どのテーマパークも、平日は週末や学校の休みよりずっと空いています。
ふたりで日帰り旅、予算は抑えるか特別にするか
街の外へ一日出かけると、デートがちょっとした旅になります。鎌倉には寺社と海、6月のあじさいがあり、横浜には港と中華街と赤レンガ倉庫、箱根なら新宿から約1時間半で山の景色と温泉を楽しめます。時期を合わせて行きたい祭りは日帰りガイドにまとめています。
東京のいいデートは、お金をかけなくてもできます。無料の夜景、桜の季節のピクニック、屋台の出る町の祭り、イルミネーションの散歩なら、電車賃くらいしかかかりません。その分を、景色のいいディナー、ジャズクラブの席、箱根の宿の一泊など、特別なひとつにまわして、そこだけ早めに予約しましょう。
- 神社やお寺、イルミネーションのほとんどは無料です。無料のものふたつに有料のものをひとつ足すと、組み立てやすくなります。