東京の冬はどんな季節か
東京の冬は寒いものの、とにかく晴れます。日中の最高気温は10℃前後、朝晩は0℃近くまで下がりますが、雨は一年でいちばん少なく、青空の日が続きます。雪が降るのは例年数日ほどで、多くは1月か2月です。積もってもすぐ溶けることが多いものの、数センチでも電車やバスが遅れるので、雪の日は早めに動きましょう。
空気が乾いているぶん、都内から富士山がいちばんよく見えるのも冬です。かすみが出る前の朝が狙い目で、無料で入れる新宿の東京都庁展望室が手軽です。晴れた日なら東京スカイツリーや東京タワーからも見え、西側の橋や河川敷、郊外へ向かう電車の窓からも見えることがあります。
- 1月は日の入りが16時半から17時ごろと早めです。屋外の観光は午前から昼過ぎにまとめると効率的です。
- 大雪の予報が出たら要注意です。電車の遅れ、混雑したホーム、滑りやすい駅の階段に気をつけてください。
1月:初場所、晴れ着、400年続く市
松の内が過ぎると、1月はいくつかの決まった行事が軸になります。成人の日は1月の第2月曜日で、各区が二十歳を迎える人のための式典を開きます。区の会場や大きな神社、撮影スポットの周りでは振袖姿の女性や、スーツや袴姿の男性をよく見かけます。明治神宮ではこの日に伝統的な弓の神事が行われます。
大相撲の初場所は1月中旬ごろの15日間、両国国技館で開かれます。チケットは数週間前に発売され、良い席はすぐに売り切れますが、後方の席からでも国技館の雰囲気は十分に味わえます。毎年1月15日・16日と12月15日・16日には、1578年に始まったとされる世田谷のボロ市が開かれます。東急世田谷線の上町駅と世田谷駅の近くの通りに数百の露店が並び、骨董や古道具、着物、植木、食べ物が売られます。名物はその場でつく代官餅です。現金を用意して行きましょう。
1月はセールの季節でもあります。百貨店やファッションビルは年明けから冬のセールを始め、月末にかけて値下げが進みます。
- ボロ市は週末の昼がいちばん混みます。平日にあたる年なら午前中が歩きやすいです。
- 成人の日は祝日です。神社や撮影スポットは混み、区の窓口は休みになります。
2月:節分、梅、バレンタインのチョコレート
立春の前日にあたる節分は、多くの年で2月3日です。寺社では豆まきが行われ、炒った豆をまいて鬼を払い福を呼び込みます。浅草寺や芝公園の増上寺がよく知られ、力士や芸能人が舞台から豆をまく寺もあります。その年の恵方を向いて黙って食べる恵方巻も定番で、この週はスーパーやコンビニにずらりと並びます。
梅は一年で最初に咲く花です。暖かい年は1月下旬から咲き始めますが、多くの庭園の見頃は2月後半です。上野近くの湯島天神では約1か月にわたる梅まつりがあり、露店や奉納演芸が出ます。世田谷の羽根木公園には約650本の梅があり、江戸の大名庭園である小石川後楽園にも梅林があります。亀戸天神では東京スカイツリーを背景に梅を眺められます。桜の時期よりずっと静かで、香りを楽しめるのも梅見の良さです。
1月中旬になると、百貨店ではフロアをまるごと使ったバレンタインのチョコレート催事が始まり、国内外のショコラティエが集まります。最大規模のサロン・デュ・ショコラは近年、伊勢丹新宿店で開かれていて、初日前後は長い行列ができます。日本では2月14日は女性がチョコレートを贈る日とされ、3月14日のホワイトデーに男性がお返しをする習慣があります。
冬の夜、スケートリンク、冬の味覚
イルミネーションはクリスマスで終わりではありません。大きな会場の多くは1月から2月まで続き、春まで点灯するところもあるので、12月よりずっと空いた中で楽しめます。六本木の東京ミッドタウンでは近年、例年11月下旬ごろから2月ごろまで芝生広場に屋外スケートリンクが登場し、靴も借りられます。都外では、富士山近くの河口湖で近年、1月下旬から2月の週末に短い冬花火が打ち上げられています。
食べ物がいちばんおいしい季節でもあります。鍋、コンビニのおでん、焼き芋の移動販売は寒い日こそ格別です。いちごも旬で、千葉、神奈川、埼玉、そして都内の一部の農園でも1月ごろからいちご狩りが始まります。ホテルのいちごスイーツビュッフェは数週間前に予約が埋まることもあります。
- 1月から3月の週末のいちご狩りは早く埋まります。事前にネット予約をしておきましょう。
- 屋外リンクは整氷や悪天候で休むことがあります。当日に公式ページを確認してください。
温泉、日帰り旅、寒さ対策
寒い日は温泉の出番です。定番の日帰り先は新宿から小田急線で行ける箱根で、富士五湖周辺では富士山を眺めながら湯に浸かれます。都内なら街の銭湯や大型のスパ施設が夜でも気軽です。温泉や銭湯では湯船に入る前に体をしっかり洗い、水着は着ません。タトゥーのある人の入浴を断る施設もまだあるので、事前に確認しておくと安心です。
東京の室内は暖かく、電車も暑いくらいに暖房が効いているので、厚手のコート1枚より重ね着のほうが快適です。空気がとても乾燥するので、唇の荒れや静電気にも注意しましょう。コンビニには使い捨てカイロがあり、自動販売機では赤い表示の温かい飲み物が買えます。
- 貼るカイロを上着の内側に貼っておくと、相撲観戦や屋外の行列でも冷えにくくなります。
- リップクリームとハンドクリームは必携です。1月は室内の湿度がかなり下がります。