熱海ってどんなところ
熱海は伊豆半島の付け根にあり、静岡県ですが、都心から新幹線で1時間かかりません。町は海から急な坂で駆け上がっていて、駅と商店街は上、サンビーチや親水公園は下にあり、たいていの見どころへはバスか下り坂の徒歩で行けます。温泉の歴史は古く、町なかには「熱海七湯」の源泉跡が残り、大湯間歇泉もそのひとつです。
社員旅行の町として一時はさびれましたが、2010年代に日帰り客やカフェ、リノベーションした宿が増えてにぎわいが戻り、今は一年中、週末は混み合います。観光周遊バス「湯〜遊〜バス」は2025年10月から全日全便運休が続いているので、上りは駅からの路線バスかタクシーが楽です。
- 駅から海までは下り坂で徒歩約15分。帰りの上り坂はその倍に感じます。
熱海の一年
熱海の季節は早く始まります。1886年(明治19年)開園の熱海梅園は「日本で最も早咲きの梅」で知られ、例年11月ごろ(年によっては10月)に第一号の花が咲きます。梅まつりは1月上旬から3月上旬までで、約60品種・約470本が順に咲いていきます。まつり期間中の8:30〜16:00は入園料がかかり(2026年時点で一般300円)、それ以外の時期は無料です。同じ頃、町の中心を流れる糸川遊歩道では早咲きの「あたみ桜」が咲き、1月上旬から2月上旬ごろに桜まつりとライトアップがあります。
1952年から続く熱海海上花火大会は、4月から翌年2月まで年に十数回開かれます。打ち上げは20:20から約20分(7・8月は20:15から)、雨天決行です。7月中旬は來宮神社の例大祭で、熱海こがし祭りの山車コンクールが国道135号を彩ります。海水浴場は7月から8月末まで開き、伊豆山、多賀、網代の各温泉地でもそれぞれ夏の花火大会があります。
秋も数週間おきに花火があります。11月中旬から12月上旬は熱海梅園のもみじまつりです。約380本のカエデが遅めに色づき、例年11月下旬から12月初めに見頃を迎え、期間中は毎日21:00までライトアップされます。年間の予定は観光協会のイベントカレンダーにまとまっています。
町なかの美術館、神社、温泉
MOA美術館は駅の上の高台にあり、駅からバスで約10分です。日本と東洋の美術を中心に国宝3点を所蔵し、尾形光琳の国宝「紅白梅図屏風」は例年、梅の季節に合わせて期間限定で公開されます。ムア広場からは相模湾越しに初島や伊豆大島が見えます。開館は9:30〜16:30、木曜休館(祝日は開館)、一般2,000円(2026年時点)です。展覧会の予定は公式サイトで確認してください。
来宮駅から歩いてすぐの來宮神社には、樹齢二千年を超えるとされる大楠の御神木があり、幹を一周すると寿命が一年延びると伝えられています。起雲閣は1919年(大正8年)に建てられた別荘で、のちに谷崎潤一郎や太宰治らが泊まった旅館になりました(水曜休館)。8月から9月上旬を除く毎週土日の午前に、熱海芸妓見番で芸妓さんの踊り「湯めまちをどり華の舞」が見られます。
日帰り温泉なら、海に面したオーシャンスパ Fuuaの露天風呂が便利です。熱海港からは小さな島、初島への高速船が出ていて約30分です。
- 熱海城へは後楽園バス停そばからロープウェイで上がれます。城は1959年に建てられた観光施設ですが、天守閣からの眺めは町いちばんです。
東京からの行き方
いちばん速いのは東海道新幹線です。東京駅や品川駅からこだまで熱海駅まで約45〜50分、1日数本停まるひかりなら数分早く着きます。のぞみは停まりません。ジャパン・レール・パスはこだまとひかりに使えます。
新幹線を使わない場合は、特急「踊り子」が東京から全車指定席で約1時間20分、そのまま伊東や伊豆急方面へ走ります。東海道線(上野東京ライン)の普通列車なら東京から約1時間50分で、熱海行きも多く、運賃がいちばん安く済みます。新宿や池袋からは湘南新宿ラインで小田原まで行き、東海道線で約25分、新幹線なら10分弱です。
車なら小田原厚木道路から国道135号を海沿いに南下します。週末や祭りの日は海沿いの道と市内の駐車場が混むので、電車のほうが確実です。
- 熱海梅園へは、熱海から伊東線で一駅の来宮駅で降りて徒歩約10分です。
- 花火大会や祭りの週末は、着いたらすぐに帰りの切符を買うか、交通系ICにチャージしておきましょう。
日帰りか1泊か、泊まるエリア
日帰りでも、見どころを1〜2か所、海辺のランチ、温泉くらいは回れます。花火やライトアップを見たい、温泉にゆっくり入りたいなら1泊がおすすめです。旅館の多くは夕朝食付きで、日帰り客が帰った後の夜は静かです。
サンビーチや親水公園の近くなら、花火会場にも昔ながらの中心街にも歩いて行けます。熱海後楽園ホテルは湾の南端、花火の打ち上げ場所のすぐそばの港に建ち、隣にオーシャンスパ Fuuaがあります。ホテルニューアカオは町の南、錦ヶ浦の断崖に建ち、湾越しに町の夜景を望みます。リゾナーレ熱海のような高台の宿は海の眺めが広く、リゾナーレ熱海は駅から無料送迎バス(予約制)を出しています。より静かで古い温泉地なら、中心のすぐ北で横穴式源泉の走り湯がある伊豆山温泉や、南の漁港の町、網代温泉があります。
熱海市では2025年4月から宿泊税がかかり、入湯税とは別に宿泊料金に加算されます。
- 部屋から花火を見たいなら、花火が見える海側の部屋を確約できるか予約時に宿に確認しましょう。海側でも角度によっては見えない部屋があります。
さらに伊豆へ
熱海は東伊豆の玄関口です。JR伊東線で伊東まで約25分。共同浴場が点在する、より生活感のある温泉地です。伊東からは伊豆急行線が海沿いを南下し、熱海から約1時間10分で伊豆熱川へ。温泉やぐらから湯けむりが上がる、坂の多い小さな温泉地です。
2月に足を延ばす理由は河津桜です。河津川沿いに濃いピンクの早咲きの桜が約850本並び、河津桜まつりは2月上旬から3月上旬、夜はライトアップがあります。河津へは熱海から普通列車で約1時間30分、東京からは特急踊り子で直通約2時間30分です。伊豆急行線は大雨や台風で数日止まることがあり、2026年6月にも台風の土砂流入で一部区間が運休したので、出かける前に運行情報を確認しましょう。
箱根も近く、熱海から小田原までは新幹線で10分弱です。熱海と箱根を組み合わせた1泊2日も定番です。