11月の東京はどんな季節か
11月になると雨がぐっと減ります。気象庁の平年値では、降水量は10月の半分以下で、空気は乾き、晴れる日が基本になります。日中の最高気温は月初めの19℃前後から月末には14℃前後へ、最低気温は12℃前後から6℃前後へと下がっていきます。日も短くなり、月末には16時半ごろに日が沈みます。
月の初めはニットか薄手の上着で十分です。後半はとくに夜に備えてコートを用意しましょう。ライトアップの行列や夜の酉の市で立ち止まっていると、体が冷えやすくなります。電車や店、美術館の中は暖房が効いているので、厚手のコート一枚より脱ぎ着しやすい重ね着が便利です。
- 屋外の観光は午前から昼過ぎにまとめるのがおすすめです。月末は17時前には暗くなります。
- 高尾山など西の山は都心より数度低めです。一枚多く持っていきましょう。
文化の日と勤労感謝の日
11月の祝日は、11月3日の文化の日と11月23日の勤労感謝の日の2つで、どちらも日付が固定されています。週末とつながると連休になり、紅葉の名所や庭園、郊外へ向かう電車が混み合います。文化の日は美術館めぐりに向いた日で、近年は東京国立博物館、国立西洋美術館、東京国立近代美術館などが常設展を無料で公開しています。同じころ明治神宮では秋の大祭が行われ、境内で伝統芸能が奉納されます。
勤労感謝の日はもともと収穫祭にあたる日で、11月23日には今も各地の神社で新嘗祭が行われます。11月は大学の学園祭の最盛期でもあります。早稲田祭は11月上旬で国内最大級、上智大学のソフィア祭は文化の日のころ、慶應の三田祭は勤労感謝の日のころ、東京大学の駒場祭は11月下旬です。多くは入場無料で、学生の模擬店やステージが楽しめます。
- 無料公開の日は昼前から混みます。開館直後か15時以降がねらい目です。
- 学園祭の日程は大学ごとに違います。数週間前に公式サイトで確認しましょう。
紅葉と菊
都心の紅葉は遅めです。イチョウは例年11月中旬から下旬に色づき、モミジはその後、11月下旬から12月上旬に見頃を迎えます。高尾山はおおむね1週間ほど早めです。定番は明治神宮外苑のイチョウ並木で、近年は11月下旬から、すぐ近くの聖徳記念絵画館前で東京クリスマスマーケットも開かれています。モミジなら駒込の六義園や飯田橋の小石川後楽園といった大名庭園へ。どちらも近年は夜のライトアップを行っています。
11月は菊の季節でもあります。新宿御苑では月の前半に日本庭園で菊花壇展が開かれ、期間中は月曜日も開園するのが通例です。明治神宮では文化の日のころに参道に見事な菊が並び、上野に近い湯島天神でも境内で菊まつりが開かれます。
- 紅葉情報の「色づき始め」「見頃」「落葉」は前日にチェックすると外しません。
- 外苑のイチョウ並木は、見頃の晴れた週末の午後は大混雑です。写真を撮るなら朝早めに。
酉の市と七五三
11月の酉の日には、各地の神社で酉の市が開かれます。酉の日は年によって2回か3回あり、境内には商売繁盛を「かっこむ」縁起熊手の露店がずらりと並びます。発祥とされる浅草の鷲神社は午前0時の一番太鼓で始まり、丸一日続きます。新宿の花園神社も前夜祭と本祭のある大きな市です。熊手が売れると、売り手と買い手がそろって威勢よく手締めをします。三の酉まである年は火事が多い、という言い伝えもあります。
七五三は11月15日ですが、平日のことが多いため、実際には10月中旬から11月下旬の週末にお参りする家族が中心です。3歳と7歳の女の子、5歳の男の子、東京では3歳の男の子も、着物や小さなスーツで神社に参拝し、紅白の千歳飴をもらいます。明治神宮、神田明神、日枝神社はとくににぎわいます。家族の大切な日なので、記念撮影の邪魔をしないよう少し距離をとり、子どもを撮るときは必ず親に声をかけましょう。
- 酉の市は暗くなってからがいちばん風情があります。屋台も多く、支払いは現金のみが基本です。
- 大きな熊手でなくても大丈夫です。小さな熊手御守ならお土産にもちょうどいいです。
イルミネーション点灯と年末の始まり
冬のイルミネーションは11月上旬から中旬にかけて、丸の内、六本木、汐留などで点灯します。点灯直後は12月よりかなり空いていて、ゆっくり見られます。月末になると最初のクリスマスマーケットが開き、近年は東京ミッドタウンの屋外スケートリンクも同じころにオープンしています。個人のクリエイター数千組がブースを出すアートとクラフトの大イベント「デザインフェスタ」も、例年11月に東京ビッグサイトで秋の回を開いています。
月末には会社の忘年会の予約が始まり、金曜の夜の居酒屋は混みはじめます。11月下旬や12月の週末に行きたい店があるなら早めに予約を。紅葉シーズンはホテルの需要も高いので、日程が決まったらすぐ押さえておきましょう。