中野はどんな街か
中野は新宿のすぐ西にある住宅地の多い区で、見どころのほとんどは中野駅北口から徒歩10分以内に集まっています。北口の正面には全長約220m、100店以上が並ぶアーケード、中野サンモール商店街があり、その突き当たりが中野ブロードウェイです。サンモールの両側には、ふれあいロードや昭和新道といった細い路地に居酒屋、焼き鳥店、ラーメン店、小さなバーがひしめいていて、気軽に安く飲める街としても知られています。
駅前の風景は変わりつつあります。1973年開業、2,222席のホールで「音楽の聖地」と呼ばれた中野サンプラザは、2023年7月に閉館しました。最初の再開発計画は建設費の高騰で2025年に白紙となり、区は現在、サンプラザの役割を受け継ぐ文化・芸術の拠点づくりを軸に計画を見直していて、完成は2030年代半ばの見込みです。駅では2026年12月に新しい西改札と南北通路、駅ビル「アトレ中野」が開業する予定ですが、歩行者デッキや駅前広場の工事は2029年度ごろまで続くので、しばらくは工事の仮囲いが残ります。
中野ブロードウェイとまんだらけ
中野ブロードウェイは1966年に開業した、店舗と住宅を組み合わせた日本でも早い時期の複合ビルで、上の階には今も人が暮らしています。地下1階から4階まで約200店が入り、地下と1階は食品や衣料、生活用品の店、2階から4階がコレクターの集まるフロアです。中古マンガ、アニメのセル画、フィギュア、レトロなおもちゃやゲーム、アイドルグッズ、トレーディングカード、プラモデルなどが並びます。ヴィンテージや高級腕時計の店が密集していることでも知られています。
まんだらけは1980年にここで小さな店から始まり、今では館内に30以上の専門店を構えています。コスプレ、カード、アニメ、音楽など、店ごとに扱うジャンルが違います。まんだらけ中野店は毎日正午開店で、ほかのホビー系の店も同じくらいの時間に開くところが多いので、午前中はシャッターが閉まった店が目立ちます。ゆっくり見るなら平日の午後がいちばんです。
- 中古店の値段は基本的に定価です。値切り交渉はしないのが普通です。
- 店内で撮影する前にひと声かけましょう。商品の撮影を禁止している店も多いです。
- 建物の出入口は深夜に閉まるので、館内を通り抜ける近道は昼間だけです。
公園のイベントと中野の一年
駅から北へ歩いて数分のところに、2012年に開園した中野四季の森公園と、同じ年に完成したオフィス街、中野セントラルパークがあります。どちらも警察大学校などの跡地を再開発したエリアです。公園の広場と、ビルの間を通る並木道パークアベニューが中野のイベント会場になっていて、街の大きな催しの多くがここで開かれます。
パークアベニューでは最大300店が出店する MOTTAINAI フリーマーケットが定期的に開かれ、夏にはバーベキューが楽しめるビアガーデンも登場します。8月上旬には2013年に始まった中野駅前大盆踊り大会がパークアベニューで開かれます。2005年に始まった中野チャンプルーフェスタは、エイサーや沖縄の音楽、料理が楽しめる沖縄の祭りで、駅の北側一帯が会場です。最近は暑さを避けて夏から秋に開催時期が移りました。秋の公園は、ラーメンや焼き芋などのフードフェスでもにぎわいます。
- フリマや祭りの屋台は現金のみのことが多いです。小銭と買ったものを入れる袋を持っていきましょう。
- 公園のイベントはほとんど入場無料で、飲食や買い物の分だけお金がかかります。
コンサート、演劇、夜の過ごし方
南口から徒歩8分ほどのなかのZEROは区の文化施設で、約1,300席の大ホール、約500席の小ホール、プラネタリウムがあります。クラシックのコンサートやバレエ、アマチュアオーケストラから、お笑い、演劇、子ども向けミュージカルまで幅広く、秋にはクラシック音楽祭も開かれます。中野には、ザ・ポケットやテルプシコールといった小劇場もあり、新作の芝居やダンスが数日単位で上演されています。
夜の定番は、午後にブロードウェイを回り、サンモール周辺の路地で焼き鳥やラーメン、小さなバーで一杯という流れです。カウンターとテーブルが少しだけの居酒屋が多く、金曜の夜はすぐ満席になるので、早めに行くか、2、3軒あたるつもりでいましょう。終電は0時前後で、まだ飲み足りなければ新宿もすぐです。
- 駅周辺の小さな居酒屋やバーでは、現金があると安心です。
- 会場の最寄り出口を確認しましょう。ブロードウェイや公園は北口、なかのZEROは南口です。
アクセスと周辺の街
中野駅にはJR中央線(快速と各駅停車)と、大手町や日本橋方面へ直通する東京メトロ東西線が乗り入れています。新宿からは中央線快速で約5分です。古着屋とライブハウス、8月下旬の東京高円寺阿波おどりで知られる高円寺は西隣の駅ですが、土休日は中央線快速が高円寺に止まらないので、1駅だけなら黄色い中央・総武線の各駅停車に乗りましょう。
同じ中央線をさらに西へ行けば吉祥寺と井の頭公園、東の新宿にはゴールデン街や歌舞伎町、都庁の無料展望室があります。中古ではなく新品のアニメグッズや大型店、イベントを目当てにするなら、中央・総武線で30分ほどの秋葉原へ。中野、高円寺、吉祥寺を組み合わせれば、中央線沿線で一日楽しめます。