どんな街か
低い建物がぎっしり並び、駅からは大小20ほどの商店街が広がっています。南口のアーケード、高円寺パル商店街を抜けると古着屋が続くルック商店街へ、北口の純情商店街には小さな飲食店や飲み屋が集まります。「日本のパンクの聖地」と呼ばれることも多く、中古レコード、壁一面のフライヤー、リサイクルショップ、夜遅くまで開く飲み屋と、今も手づくりの空気が残っています。
イベントは小規模で地元密着のものが中心で、そこに大きな例外がいくつかある、という街です。ふだんの夜は地下のライブハウスや音楽バーでライブがあり、週末には店やカフェで小さなマーケットが開かれます。駅のそばの高円寺氷川神社の境内には、日本で唯一の気象の神様をまつるとされる気象神社があり、結婚式や旅行、イベントの前に晴天を祈る人が訪れます。
ライブハウスと音楽バー
高円寺では毎晩どこかでライブがあります。南口から数分の KOENJI HIGH は比較的大きめのハコで、クラブのような雰囲気の地下でほぼ毎晩ライブがあります。1975年開業の JIROKICHI は都内でも早い時期からあるライブハウスで、ステージがなく、演者と客が同じフロアに立ちます。本、レコード、インドネシア料理のカフェを兼ねた Sub store Tokyo では、週末の多くはテーブルを片づけてライブが開かれます。少し南の東京メトロ丸ノ内線・東高円寺駅の近くには、サイケやアンダーグラウンドロックで知られる小さな地下の UFO CLUB と、2010年にこの地へ移った爆音のパンク、ハードコアの店、二万電圧があります。
仕組みは都内のライブハウスと同じで、チケットはイープラス、ぴあ、LivePocket かバンドから買い、整理番号順に入場し、入口でドリンク代(数百円)を払います。開演は早めで、終電前には終わります。終演後は駅周辺の音楽バーやレコードバーに流れる人が多く、隣の客がバンドマンということもよくあります。
- ドリンク代や物販用に現金を。小さな店や飲み屋はカード不可のことが多いです。
- 会場の最寄り駅を確認しましょう。UFO CLUB と二万電圧は JR高円寺より東高円寺のほうが近いです。
東京高円寺阿波おどりと高円寺フェス
街のいちばん大きな行事が東京高円寺阿波おどりです。1957年にパル商店街で始まった夏の踊りが、いまや国内有数の規模に育ち、8月下旬の土日の2日間に約1万人の踊り手と100万人ほどの見物客が集まります。駅の周りや高南通りに設けられた9か所の演舞場を、鳴り物を響かせながら連が踊り進みます。沿道での見物は無料です。
10月下旬には「秋の大文化祭」と銘打った高円寺フェスが2日間開かれます。20年ほど続く催しで、駅前の広場、座・高円寺、高円寺中央公園、商店街を舞台に、ステージやパフォーマンス、飲食、出店が並び、例年20万人ほどが訪れます。どちらの日も街はかなり混むので、静かに古着を見たいなら別の週末を選ぶのが無難です。
- 阿波おどりは早めに着いて、演舞場をひとつに決めて見るのがおすすめです。人混みの中の移動は時間がかかります。
- 屋台は現金が基本で、ごみ箱はすぐいっぱいになります。8月の夕方は暑いので水とタオル、ごみ袋を。
- 終了時は駅に入場規制がかかることがあります。中野や阿佐ケ谷まで歩いたほうが早いこともあります。
古着、居酒屋、劇場
もうひとつの目当ては古着です。ルック商店街やパル周辺の路地には、山積みの格安古着から選び抜かれたアメリカやヨーロッパの古着まで幅広い店があり、原宿より手頃な値段のことが多いです。昼ごろ開く店が多いので、午後にゆっくり古着屋を回ってから夜のライブへ、というのが高円寺らしい一日です。
飲むなら小さな居酒屋、立ち飲み、焼き鳥の店で、駅近くの線路沿いや高架下にも多く集まっています。安くてにぎやかで、現金のみの店も少なくありません。落ち着いて過ごしたいなら、杉並区立の劇場、座・高円寺で演劇やダンス、トークを観るのもいいでしょう。高円寺フェスの会場としても使われます。
アクセスと周辺の街
高円寺駅は JR中央線の駅で、新宿から快速で約6分、各駅停車で約10分です。注意したいのは土休日で、中央線快速(オレンジ)は高円寺、阿佐ケ谷、西荻窪を通過します。この日は黄色い中央・総武線各駅停車に乗りましょう。丸ノ内線の東高円寺駅へは南へ歩いて15分ほどです。
高円寺の両隣も楽しい街です。東隣の中野には、北口から数分の中野ブロードウェイがあり、中古の漫画やフィギュア、コレクターズアイテムの店がひしめいています。西隣の阿佐ケ谷では8月上旬に七夕まつりが開かれます。同じ線の先には井の頭公園のある吉祥寺、ライブをもう一晩楽しむなら南の下北沢もバスや電車ですぐです。
- 終電は0時前後です。遅くまでいるなら、特に土休日は中央・総武線各駅停車の最終を確認しておきましょう。