皇居とはどんな場所か
ここは約260年にわたり、徳川将軍家の居城、江戸城でした。明治維新後の1868年に天皇が京都から移り、城は皇居となりました。いま目にする石垣、お濠、門、櫓の多くは城の時代のもので、宮殿の建物は奥にあり、参観や一般参賀のときにしか見られません。
皇居はエリアごとに決まりが違います。玉砂利と黒松が広がる皇居前の広場、皇居外苑は一日中入れます。かつての本丸・二の丸にあたる東御苑は多くの日に公開されています。宮殿のある内側は参観でのみ歩けて、北側の北の丸公園は一般の公園です。
見どころ
まずは皇居外苑の広場から定番の眺めを。手前が正門石橋、奥が一般に二重橋と呼ばれる正門鉄橋で、その上に京都の伏見城から移したと伝わる伏見櫓が見えます。橋は国の行事や一般参賀のときだけ使われます。
東御苑の入口は大手門、平川門、北桔橋門の三つです。中には江戸城の番所、1657年に焼失して再建されなかった天守の石垣「天守台」、広い本丸大芝生、池と菖蒲田のある二の丸庭園があります。大手門のそばの皇居三の丸尚蔵館は皇室ゆかりの美術品を収める施設で、段階的に建て替えられ、2026年11月から全館での公開となります。大きな展覧会は日時指定の事前予約制です。
宮殿周辺を歩く無料の皇居一般参観は桔梗門から始まり、富士見櫓、宮殿前の東庭、内側から見る正門鉄橋などを巡ります。ふだん二重橋の向こう側に立てるのは、この参観だけです。
- 東御苑は月曜と金曜、年末年始が休園です。月曜が祝日の場合は開園し、翌火曜が休みになります。
- 開園時間は夏が長く冬が短めで、入園は閉園30分前までです。
皇居の一年
一年は1月2日の新年一般参賀から始まります。午前と午後の早い時間に宮殿の東庭が開かれ、正門から入ると、天皇陛下と皇族の方々が長和殿のガラス張りのベランダに何度かお出ましになります。2月23日の天皇誕生日にも一般参賀があります。どちらも非常に混み合い、手荷物検査と長い待ち時間があります。
東御苑では2月ごろに梅、3月下旬に桜が咲きます。桜の見頃に合わせた約1週間と、紅葉の11月下旬から12月上旬には、坂下門から乾門までの乾通りが予約なしで一般公開されます。北の丸公園の隣の千鳥ヶ淵は東京有数の桜の名所で、「千代田のさくらまつり」の期間は夜のライトアップがあり、ボートにも乗れます。6月には二の丸庭園で花菖蒲が咲きます。
北の丸公園には、一年中コンサートや武道の大会が開かれる日本武道館と科学技術館があります。竹橋のすぐ向かいには東京国立近代美術館があります。
参観の申込み、混雑、決まりごと
皇居一般参観は、宮内庁の参観サイトから事前に申し込むか、午前と午後の回の前に桔梗門で配られる当日整理券を先着順で受け取ります。本人確認があるので身分証を持っていきましょう。参観は約2.2kmを1時間ほど歩くコースで、日曜、月曜、祝日、年末年始は行われず、7月から9月は午後の回がありません。当日枠は数が限られ、混む時期は早くなくなることがあります。
東御苑は予約不要です。平日の午前がおすすめで、昼ごろには団体客で主な道が混み始めます。乾通りの一般公開や一般参賀には手荷物検査と一方通行のルートがあり、決められた門から入り、別の門から出ます。乾通りでは三脚や脚立は使えません。
- 参観にはパスポートなど写真付きの身分証を。
- 皇居外苑の広場は日陰が少ないので、夏は水と帽子を。
- 国の行事で東御苑や参観が急に休みになることがあります。出かける前に宮内庁のサイトを確認しましょう。
皇居ラン、サイクリング、アクセス
お濠を一周するコースは東京を代表するランニングコースで、約5km、信号がありません。反時計回りに左側を走り、道が狭いところでは一列で。歩く人もいるので、追い越すときは間をあけましょう。日曜は内堀通りの一部が車両通行止めになり、パレスサイクリングが行われるのが通例です。
東御苑の正面入口の大手門へは大手町駅から徒歩約5分、平川門と北桔橋門へは東西線竹橋駅から徒歩約5分です。皇居外苑と二重橋へは二重橋前駅から、または東京駅丸の内側から歩いて約10分。千鳥ヶ淵と武道館は九段下駅が最寄りです。
丸の内のオフィス街と東京駅はすぐ隣、南には日比谷公園があり、その先の銀座へも歩いて行けます。