どんな街か
駅の周りは細く入り組んだ道ばかりで、古着屋、レコード店、カフェ、居酒屋、カレー店がぎっしり並びます。昔から若いミュージシャンや役者、学生が集まる街で、イベントもアリーナ公演より小さなライブ、小劇場の芝居、週末のマーケットが中心です。平日の午後は落ち着いていますが、週末の午後は買い物客でかなり混みます。
街の姿もここ十数年で大きく変わりました。2013年に小田急線が地下化され、線路跡は「下北線路街」として生まれ変わっています。世田谷代田駅との中間あたりにある BONUS TRACK(2020年開業)は個人店が芝生の広場を囲む施設で、マーケットや小さなイベントによく使われます。2021年開業の reload は店主の顔が見える個店の集まり、2022年に京王井の頭線の高架下に開業したミカン下北には飲食店やショップ、ゲームセンターが入っています。名前は「未完」にちなんだものです。
ライブハウスでバンドを観る
下北沢は都内でも有数のライブハウス密集地で、ほとんどが駅から徒歩5分圏内にあります。1991年開業の SHELTER は代表格で、ロック、パンク、ハードコアのイベントが続きます。1994年開業の CLUB Que はキャパ数百人規模でギターロック寄り。DaisyBar はインディーやポップのバンドが出る小さめの地下の店で、CLUB251、ERA、MOSAiC、同じビルの同じフロアにある BASEMENT BAR と THREE も、ほぼ毎晩公演があります。
仕組みはどこも同じです。チケットはイープラス、ぴあ、LivePocket、またはバンドから直接買い、多くは整理番号順の入場です。入口ではチケットとは別にドリンク代(数百円)を払います。開演は18時半や19時ごろが多く、終電よりずっと前に終わります。
- ドリンク代と物販用に現金を持っていくと安心です。カードが使えない店もあります。
- 当日券は前売りより数百円高いのが一般的で、売り切れなら出ません。
- 荷物は駅のコインロッカーへ。地下の店は荷物置き場が狭いことが多いです。
小劇場と2月の演劇祭
下北沢は小劇場の街でもあります。本多劇場グループが多くの劇場を運営しており、駅のすぐ近くにある約380席の本多劇場を筆頭に、グループ最古のザ・スズナリ、同じビルに入る駅前劇場と OFF・OFFシアター、さらに「劇」小劇場、小劇場楽園、シアター711、小劇場B1 などがあります。
毎年2月には下北沢演劇祭が開かれます。1990年に始まり、地元の町会や商店、演劇関係者が一緒に続けてきた催しです。チケットは劇団が直接販売することが多く、当日精算で予約できる公演もあります。海外の友人を連れて行くなら、言葉に頼りすぎないコメディやダンス、身体表現の作品が楽しみやすいです。
古着、カレー、季節のお祭り
古着屋は100軒を優に超え、手頃なユーズドデニムのラックから、選び抜かれたアメリカやヨーロッパの古着まで幅広くそろいます。ミカン下北の東洋百貨店別館(本館は2025年に建て替えのため閉館)のように、ひとつの建物に小さな店がいくつも入った場所もあります。昼ごろ開く店が多いので、遅めの午前に出かけるくらいがちょうどいいです。カレーの街としても知られ、スープカレーやスパイスカレーの名店が点在します。例年10月には「下北沢カレーフェスティバル」が2週間半ほど開かれ、100を超える店が限定メニューを出し、スタンプラリーも行われます。
季節の行事では、節分のころ(1月末から2月初め)の下北沢天狗まつりが有名です。鬼ではなく天狗が主役で、大きな天狗面の山車とともに商店街を練り歩き、豆まきも行われます。8月には下北沢一番街阿波おどりがあり、駅の東側の商店街を連が踊り歩きます。1966年に始まった歴史ある催しで、高円寺よりこぢんまりとした、地元らしい雰囲気です。
- 人気のカレー店は昼と18時ごろに行列ができます。少し時間をずらすのがおすすめです。
- お祭りの屋台は現金が基本です。ごみ箱は少ないので袋を持っていきましょう。
アクセスと過ごし方
下北沢駅には小田急線と京王井の頭線が乗り入れています。新宿からは小田急線の急行で10分足らず、渋谷からは井の頭線で数分で、井の頭線はそのまま吉祥寺まで続きます。駅の出口が複数あるので、会場のページに書かれた出口を確認してから出ると迷いません。小田急線の世田谷代田駅や東北沢駅も徒歩圏です。
ライブの日なら、午後に古着屋を回り、早めにカレーを食べて開演に向かい、終演後に一杯というのが定番の流れです。終電は0時前後なので、二杯目の前に時刻を確認しておきましょう。同じような空気の街をもっと歩きたいなら高円寺や吉祥寺へ、クラブに流れるなら隣の渋谷が便利です。