結論:どれを選ぶか
JR東日本のSuicaと、私鉄・地下鉄のPASMOは、東京では同じように使えます。改札でタッチして入り、出るときに運賃が引かれ、電車、地下鉄、バスのどれでもOK。同じカードでコンビニ、自動販売機、駅ナカの店、多くのコインロッカーでも支払えます。その場で買いやすいほうで構いません。
iPhoneを持っているなら、いちばん手軽なのはApple WalletのSuicaかPASMOです。カードもデポジットも不要で、チャージはスマホから、残高が数週間で失効することもありません。日本国外で買ったAndroidスマホの場合は、SuicaやPASMOを入れられないことがほとんどなので、カードを用意しましょう。カードの中では、また日本に来るかもしれない人やデポジットを返してほしい人には普通のSuica・PASMO、残高を使い切れる短い旅には訪日客向けのWelcome SuicaやTOURIST PASMOが向いています。
- 普通のSuica・PASMO(カード):デポジット500円、残高は払いもどし可能、次の旅でもそのまま使えます。
- Welcome Suica(カード):デポジット不要、有効期間28日、払いもどし不可。
- TOURIST PASMO(カード、2026年から):デポジット不要、購入日から28日間有効、払いもどし不可。
- iPhone:Apple WalletのSuica・PASMO、またはWelcome Suica Mobileアプリ(残高は180日で失効)。
2026年、それぞれどこで買えるか
カードのSuicaとPASMOは、2023年に半導体不足で販売が絞られ、段階的に再開されて、2025年3月からは無記名のSuicaも再び買えるようになりました。PASMOも販売中です。普通のSuicaはJRの駅の券売機、PASMOは地下鉄や私鉄の券売機で、画面でカードの購入を選び現金で支払います。支払額にはデポジット500円が含まれます。
Welcome Suicaは、成田空港駅と空港第2ビル駅、東京モノレールの羽田空港第3ターミナル駅にあるJR EAST Travel Service Center、その3駅の専用券売機、東京、新宿、渋谷、池袋、上野などの大きな駅のセンターで買えます。JR東日本は原則1人1枚としていて、購入時に渡される参考用紙は係員に提示を求められることがあるので、カードと一緒に持っておきましょう。
TOURIST PASMOは、羽田では京急が第1・第2ターミナル駅と第3ターミナル駅の訪日客向け券売機(クレジットカード可)と第3ターミナルの京急ツーリストインフォメーションセンターで販売し、金額は1,000円から10,000円まで選べます。成田では第1ターミナル駅と第2ターミナル駅のSKYLINER & KEISEI INFORMATION CENTERで2,000円のカードを販売しています。いずれも支払った金額がそのまま残高になります。
- 子ども運賃で乗るには小児用のICカードが必要で、パスポートなど年齢がわかるものを持って有人窓口で買うのが基本です。
- 成田からスカイライナーに乗るなら、駅の京成のインフォメーションセンターでTOURIST PASMOとスカイライナーの乗車券を一緒に買えます。
スマホのSuica:Apple Wallet、Welcome Suica Mobile、Android
Apple Walletでは、追加ボタンから「交通系ICカード」を選び、SuicaかPASMOを選んで金額を決め、Apple Payのカードで支払います。iPhone 8以降、Apple Watch Series 3以降で使え、2ファクタ認証を設定したApple Accountが必要です。エクスプレスモードは自動でオンになるので、ロックを解除せずに改札を通れます。カードのSuicaやPASMOをWalletに移すこともでき、残高が移ってデポジットは残高に加算され、元のカードは使えなくなります。
チャージはWalletからApple Payのカードで行います。海外発行のカード、特にVisaはこのチャージで弾かれるという報告があるので、別のカードも用意するか、コンビニのレジや多くの駅の券売機で現金チャージしましょう。
JR東日本のWelcome Suica Mobileは、iPhone(iOS 17.2以降)で使う訪日客向けの別のSuicaです。チャージはApple Payで、英語のメールサポートがあり、普通列車のグリーン券も買え、JR東日本のネット予約と連携してJR東日本の新幹線や成田エクスプレスなどの特急に紙のきっぷなしで乗れます。ただし残高は発行から180日で失効し、払いもどしもできません。日常の移動ならWalletの普通のSuicaで十分で、失効の心配もありません。Androidは、日本国外で買った端末ではモバイルSuicaやモバイルPASMOが基本的に使えないので、カードを使いましょう。
- 改札内でスマホの電池が切れると、出るときに区間の運賃を現金で払うことになります。充電は切らさないように。
チャージ、使える場所、よくある失敗
カードへのチャージは、駅の券売機(「チャージ」のボタン)、コンビニのレジ、バスの車内(1,000円札のみ、運転士に申し出ます)で現金でできます。残高の上限は20,000円です。ICカードは都内のほぼすべての電車、地下鉄、バスと他の大都市の主な路線、さらにコンビニ、自動販売機、駅ナカの店、多くのコインロッカーやタクシーで使えます。小さな飲食店、神社やお寺、祭りの屋台では今も現金のみのことがよくあります。
2026年3月からは、東京メトロ、都営地下鉄、京王、小田急、東急、京急などで、対応する改札にタッチ決済のクレジットカードをかざして乗れるようになり、これらの会社をまたぐ移動も1枚で済みます。JR、京成、東京モノレールはタッチ決済に対応しておらず、乗る駅と降りる駅の両方が対応していないと使えません。基本はやはりICカードがいちばん簡単です。
損をしがちな失敗です。ICカードは1人1枚で、2人分をタッチすることはできません。残高不足だと出口の改札が閉まるので、横の精算機でチャージしましょう。首都圏のエリアから別のICカードエリアへまたぐ乗車(たとえば熱海を越えて静岡方面へ)は1回のICカード利用ではできないので、きっぷを買うか境界の駅で精算します。新幹線や特急の指定席には別にきっぷが必要で、ネット予約ではそれをICカードにひもづけられる場合があります。
- 長く出歩く日の前にチャージし、改札を通るときに表示される残高を確認しておきましょう。
- 地下鉄を何度も乗る日は、東京サブウェイチケット(24〜72時間)のほうが1回ずつ払うより安くなることがあります。ICカードに入れるものではなく、別のきっぷです。
払いもどし、残った残高、次の旅
普通のSuicaの払いもどしは、JR東日本の駅のみどりの窓口でのみ受け付けます。残高から手数料220円を引いた額にデポジット500円が加わって戻り、残高が220円未満なら残高の分が手数料になるので、残高ゼロのカードでも500円は戻ります。PASMOもカードを返すと残高とデポジット500円が戻ります。また日本に来るかもしれないなら、返さずに持っておくのも手です。Suicaは10年間まったく使わない場合に限って失効します。
Welcome Suica、TOURIST PASMO、Welcome Suica Mobileは払いもどしができないので、使い切る前提で。いちばん楽なのはコンビニで、多くのレジでは代金の一部をカードで、残りを現金で払えます。Apple WalletのSuicaやPASMOも日本の銀行口座がないと現金化しにくいので、使い切るか次の旅まで残しておきましょう。
- 最終日は駅のコンビニでお菓子やおみやげを買って、残高を使い切りましょう。
- Welcome Suicaの参考用紙は帰国まで捨てないこと。有効期限が書かれています。