まず、空港の外に出られるか
空港の外に出るとは日本に入国することです。行きは入国審査と税関、帰りは保安検査と出国審査を通ります。短期滞在のビザが免除される国・地域(2025年時点で74。米国、カナダ、英国、EUの多く、アジアの多くの国を含む)のパスポートなら、短期滞在で入国して数時間だけ外へ出ることもできます。そうでなければビザが必要です。対象国は変わることがあるので、出発前に外務省のページで自分の国籍を確認してください。
入管法には乗り継ぎ客向けの短い上陸許可(寄港地上陸許可)もあり、最長72時間です。到着時に航空会社が申請し、入国審査官が判断するものなので、事前に航空会社に確認せずにこれを当てにした計画は立てないでください。日本はビザ免除の訪日客向けに電子渡航認証(JESTA)を2028年ごろから導入する予定ですが、2026年時点では不要です。
着陸前にVisit Japan Webを入力しておくと、入国審査と税関用のQRコードが出て、窓口での時間が短くなります。入国後24時間以内に出国する乗継旅客は、3,000円の国際観光旅客税(出国税)が非課税です。ふつうは航空券の代金の中で処理されます。
- 航空券が別々なら、荷物を受け取って再びチェックインする必要があり、時間に余裕が要ります。次の便の予約も確定させておきましょう。
- パスポートは常に持ち歩きます。外国人は日本国内で携帯が義務づけられています。
時間の数え方
次の便から逆算します。国際線の出発2時間前には空港に戻り、混む時期や荷物を預け直す場合は3時間前を目安に。チェックインは出発の約1時間前に締め切る航空会社が多いです。到着時は、着陸から到着ロビーに出るまで1時間以上見ておき、大型機が重なる時間帯はもっとかかります。往復の電車の時間を足して、残りが外で過ごせる時間です。
目安として、羽田なら乗り継ぎ6時間で外に2〜3時間、空港近くなら十分です。8〜10時間あれば浅草や品川まで行けます。成田は6〜7時間で成田の門前町とお寺へ。成田から都心に出るなら往復だけで2〜3時間かかるので、最低10〜12時間は欲しいところです。それより短ければターミナルに残り、食事をして展望デッキで飛行機を眺めましょう。
荷物が最終目的地までスルーで預けられていれば、ふつうはそのまま航空会社が運びます。最初の空港のチェックインで確認しましょう。そうでなければ、どちらの空港も到着エリアにコインロッカーと有人の手荷物預かりがあります。スーツケースを引いて駅や境内を歩くと時間がなくなるので、預けてしまうのが正解です。
- 戻る前に出発ターミナルを確認しましょう。羽田も成田もターミナルが3つあり、駅もそれぞれ別です。
- Suicaなどの交通系ICカードを用意するか、スマホに入れておけば、きっぷの列に並ばずに済みます。
羽田の乗り継ぎ:天王洲、品川、浅草
羽田の国際線は第3ターミナルで、都心はすぐそこです。東京モノレールなら20分足らずで天王洲アイル。運河沿いの倉庫街だったエリアで、ボードウォークやカフェ、寺田倉庫が運営する現代アートと建築のWHAT MUSEUMがあります。空港からいちばん近い「東京らしい街」で、2時間はゆうに過ごせます。
京急なら品川駅まで約15〜20分。JR山手線で1駅の高輪ゲートウェイ駅は新しい街、高輪ゲートウェイシティに直結していて、文化施設のMoN Takanawaが2026年3月に開館しました。京急の多くの列車は都営浅草線に直通して浅草まで行き、浅草寺と仲見世は駅から歩いて数分です。8時間以上あるなら定番はこれで、片道1時間かからず乗り換えなし、境内は夜も開いていてライトアップされます。
空港の近くで過ごすなら、第3ターミナルの到着フロアから連絡通路でつながる羽田エアポートガーデンの泉天空の湯へ。屋上の展望露天風呂からは空港が見渡せ、晴れた日は富士山も見えます。入国後のエリアなので、先に入国審査を通ります。第3ターミナルにも展望デッキと「江戸小路」の飲食店・ショップがあり、こちらも保安検査の前です。
- 京急は行き先が分かれ、横浜方面へ行く列車もあります。乗る前にホームの表示で行き先を確認しましょう。
- 浅草寺が混むのは昼前から夕方です。早朝か夜のほうが落ち着いていて、乗り継ぎにも合わせやすいです。
成田の乗り継ぎ:すぐ隣の門前町
成田空港は千葉県にあり都心まで1時間ほどですが、成田山新勝寺は近く、京成線やJR線で空港から成田まで約10分、京成成田駅やJR成田駅からお寺まで歩いて約10分です。1,080年以上の歴史をもち、年間1,000万人を超える人が訪れる日本有数のお寺で、大きなお堂や塔、裏には池のある公園が広がります。大本堂では1日に何度も御護摩が行われ、静かに座って見学できます。
お寺へ向かう道が約800mの成田山表参道で、150を超える店が並び、古い木造の建物も多く残ります。名物は炭火で焼いたうなぎで、店先でさばいて焼く店もあります。参道、お寺、食事で、空港の外に3〜4時間あれば十分です。
成田から都心へ出るなら、京成スカイライナーで上野まで約41分、上野公園や浅草もすぐです。ただし乗り継ぎが10時間以上ある場合に限ります。往復の移動に加え、上野か浅草で2〜3時間という計算です。
- 成田の街へ出る前に、空港のコインロッカーか手荷物預かりに荷物を預けましょう。
- 空港を出る前にICカードにチャージしておくと、帰りもタッチするだけです。
時間別の短いプラン
行き先は3つではなく1つに絞りましょう。東京の電車は速いのですが駅が大きく、本当に時間を取られるのはホーム間の移動と出口探しです。夕方からの乗り継ぎは街を歩くのにいい時間帯で、百貨店は20時ごろまで、飲食店や居酒屋は遅くまで開いていて、お寺や街並みはライトアップされます。
- 羽田で6時間:天王洲アイルの運河沿いでコーヒー、または第3ターミナル隣の泉天空の湯でひと風呂。
- 羽田で8〜10時間:京急で浅草へ行き浅草寺と食事、または品川と高輪ゲートウェイシティ。
- 成田で6〜8時間:成田山新勝寺と表参道を歩いて、昼はうなぎ。
- どちらの空港でも12時間:都心のエリアを1つ。浅草と上野、羽田からなら品川経由で渋谷など。
- 1泊または24時間:空港へ向かう路線の駅近くにホテルを取り、2エリアを回って朝早い電車で戻る。
夜の乗り継ぎとトランジットホテル
羽田の第3ターミナルは夜通し開いていてシャワールームもあり、都心への電車は深夜0時ごろまでと朝5時ごろから動きます。保安検査と出国審査を終えた出国エリア内にはザ ロイヤルパークホテル 東京羽田のトランジットホテルがあり、入国せずに泊まれます。同じ建物の一般エリア側には本館があります。部屋数が少ないので早めに予約を。
成田は深夜に便がなく、店や飲食店の多くは夜に閉まります。第2ターミナルに直結するカプセルホテルナインアワーズ成田空港は、宿泊のほか仮眠やシャワーだけの短時間利用もでき、空港周辺にはシャトルバスのあるホテルもいくつかあります。成田から都心への最終電車は23時ごろなので、遅い到着なら空港の近くで過ごすほうが楽なことが多いです。
乗り継ぎ中に買い物をするなら、2026年11月から日本の免税は、店では税込みで払い、出国時の税関確認のあとで返金される仕組みになったことに注意。品物は手元に置き、預け荷物を出す前に出国時の確認を済ませましょう。
- 出国エリアのトランジットホテルは入国しない乗客向けです。街に出るつもりなら普通のホテルを予約しましょう。
- 英語での相談は、日本政府観光局の「Japan Visitor Hotline」が24時間対応しています。